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    インタビュー2-3
    第2回 : 教育の世界で大切なことは


教育実習だけでは見えてこない部分や、社会人選考枠・資格認定試験受験生は、教育現場のことがわかりません。現役の先生のお話により、多面的に教師という職業を理解することや、教育への思いが深まることを願っています。



実践で腕を磨く



―― 先ほどから出ています「実践」というキーワード、耳慣れないのですが少しご説明いただけますか?


「実践」、それは学んだ事を実際に行うこと。サークルや本、インターネットなどで見つけた「これ面白そうだなぁ」「子どもたち、喜びそうだなぁ」「力がつけられそうだなぁ」という授業をまねして行うことを「追試(ついし)」と言います。これも「実践」。


自分で授業の教材(ネタ)を探してきて、研究して、実際に授業してみて、記録して、反省して、また授業して、時に先輩教師にみてもらって、ダメ出しされて、でもまた教材研究して・・・・・・


その繰り返しが授業実践であり、それを行うことで初めて教師は力をつけます。これをさぼると、ダメダメ教師になっちゃうのだぁ!!怖い怖い・・・・




―― 田中先生はどのように「実践」を研究、開発されていらっしゃいますか?


そうですね。本とかサークルとか。実際に授業を見させて頂くのが一番いいですが、なかなかそんな時間はありません。身のまわりのもの全てを「これ授業で使えるんじゃない?」という視点で見ています。


そうでもしないと、子どもを魅了する面白い教材を発見できません。楽しい授業が出来ません。でも、これ全然苦じゃないですよ。楽しいですよ。(研究授業の前は、まさに「必死の形相」でネタを探していますが・・・・)




■ 心がけていること?  「教育は最高の偉業」と、日々自分に言い聞かせています


―― 田中先生は、教育書の出版に共著として携われており、田中先生自身の実践本も近々出版されるとお聞きしましたが、それに関する経緯をお話いただけますか?


上條晴夫先生が理事を務める「授業づくりネットワーク」の活動に参加する中で、「青年塾」という若手教員の学習会に参加するようになりました。そのメンバーの中から、やる気のある人たちに原稿を書く機会を与えて頂き、今回の発刊となりました。


「イラストが得意だ!」と売り込みをして、4冊全てのイラストを描かせてもいただきました。ありがたいことです。はやく印税入らないかなぁ〜


自分が出来ることはどんどん売り込め!




―― 原稿を書く(実践を記録する)ポイントはどのようなところにありますか?もともと主旨は追試のためでしょうか、自分自身のフィードバックのためでしょうか?


結局のところ、教育の世界の人間は自分の殻に閉じこもってる人が多いのだと思います。


                                        サザンクロス   第13号

たとえば医療。常に最先端の治療法や薬を研究しているでしょ。そのためならいくらでも時間・お金をいとわない人ばかりです。(例外はもちろんありますが)


では教師はどうか。近年、人の実践を学ぶ人はかなり増えました。しかし、自分で実践を研究・発表したり、それを他の人にも役立ててもらおうと言う人はまだまだ少ないです。記録は、自分のためだけに残すものだとすると、所詮「自己満足」でしかありません。


他の教師に役立ててもらえるよう、いかに分かりやすくまとめるか。忙しい先生たちに「読んでみよう」と思わせるような書き方・発信の仕方も必要です。


人に伝えようとすることで、自分の実践が整理され、引き出しが一つ増えます。の繰り返しが「魅力ある教師」「力ある教師」とつながるのだと思います。


教育界の発展につながり、日本を立てすのだと・・・・・・何言ってんだ俺?





―― 田中先生にとって、教師の魅力とは?


 「毎日がエキサイティングな仕事であること!」


 「子ども(人間)の成長に・人生に
               携われていること!」


 「日々、様々な縁に接していられること!」




―― これから約1年教壇に立つまでに、このようなことをしておくといいよというようなことがあれば教えてください。また、オススメの本がありましたら、あわせて教えていただけますか?


う〜〜〜ん、「現場に立つ日を夢見て想像をふくらませておくこと」


そうすれば、理想と現実のギャップを存分に味わえ、教壇に立ったとき「学ぼう!」と心底思えるはずです。そのモチベーションのない人には明るい未来は無い!と言い切れる時代ですので(笑)


おすすめの本ねぇ・・・・・あまり頭でっかちにならない方がいいんじゃないでしょうか。陰山英男先生の本なんかどうでしょう。




―― 最後に、受験生にメッセージがあればお願いいたします。


 合格しなきゃはじまらない!勉強頑張って!








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■ 子どもための学級会


  田中光夫先生主催の学習サークル。
  毎月1回八王子市で開催
  お問い合わせは、qq2f7599k@diary.ocn.ne.jpまで


■ 田中先生の授業風景


  2006年8月11日(金) TBS イブニング・ファイブ
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